中国の歴史の夜明け、伝説の時代を経て歴史の始まりとなる殷王朝は、紀元前1600年ごろに始まった非常に古い時代です。殷の人々は甲骨文字を使っており、これが中国文字の原型となりました。殷王朝の後、周王朝が興りのち周王朝が衰退すると「春秋戦国時代」という多くの国が争う時代に入ります。
春秋時代は、周王朝が東周に移ってから始まり、紀元前770年から紀元前476年まで続いた時代です。この時代は、周王室の権威が衰え、多くの諸侯国が独立した力を持つようになりました。春秋時代の名前は、孔子が編纂した『春秋』に由来しています。
その後の戦国時代の特徴は、戦争の激化とともに、政治、経済、軍事の各分野での革新です。各国は領土拡大を目指して軍事力を強化し、兵法や戦術の発展が進みました。また、経済的な発展も見られ、農業生産の向上や商業の発展が促進されました。
この時期には、法家、儒家、道家などの諸子百家と呼ばれる思想家たちが活躍し、さまざまな思想や哲学が発展しました。代表的な思想家には、孔子、孟子、荀子、韓非子、老子、荘子などがいます。
紀元前221年、秦の始皇帝は六つの戦国を統一し、中国初の統一王朝である秦王朝を樹立しました。始皇帝は中央集権体制を強化し、度量衡や貨幣、文字の統一を進め、万里の長城を築くなど多くの改革を行いました。
一つの時代が終わり、新しい時代に移ろうとしています。